6・23光と影の沖縄
2010年(今年は)、日本が戦争を終結して65年目の節目に当たります。
「戦争って、なんですか?」
小学生の頃、かつて日本がアメリカと戦争をして負けたと学びました。
しかしそれは、何処か遠いおとぎ話のようでした・・・。
1991年の湾岸戦争はTV中継され、暗闇に打ち上がるロケット弾を「花火みたい!」
などと言いながら晩御飯を食べていたのを記憶しています・・・。
配信された映像は、戦争の悲惨さというよりも何処かゲームの世界の様な感覚でした。
戦争を知らないというのは、怖いですね・・・。
日本とアメリカの戦争の話は、学校で学んでいました。しかし、日本で唯一地上戦が行われたのが沖縄だという事を知ったのは、2004年だったと思います。
自分にとって沖縄と言えば常夏の島・・・、光のイメージしかありませんでした。
戦後60年の節目(2005年)に近づくにつれ、様々なメディアが沖縄戦の特集を組み、光のイメージの沖縄には戦争という拭えない過去(影)が存在している事を知りました。
2004年、私は26歳・・・戦争当時であったなら、必ず巻き込まれていたに違いない事実に、衝撃をうけました。沖縄戦とは?自分なりの答えを探すべく、本島の戦跡を巡る旅に出発しました。旅をして実感した事・・・それは、多くの慰霊塔の存在です。慰霊塔の数は、戦争に巻き込まれ命を落とした人がこんなにもいるという事を示しているのです。
人が死ねばそれ以上に悲しむ人がいるわけで・・・。それを知れば、戦争というのは多くの悲しみを生む、何ものでもないという事に気がつくはずです。
2005年、ある雑誌に企画を持ち込んだ際に、「沖縄戦?そんなの、知っているよ」と言われ、2004年の旅は、未発表に終わってしまいました。しかし、重要なのは、戦争について考えるという事です!この次に発表するなら、戦後65年の節目!(2010年)
2009年と2010年、再び沖縄へ向かいました。
題名の6・23とは、6月23日の事、沖縄での地上戦が終了した日とされています。
この日は全県が休日となり、県内各地で平和の式典が開かれています。
2009年は、中高生が平和学習活動の企画を中心となって実施していました。
2010年(本年)、戦争が終わって65年が経ちますが、米軍基地問題などは解決しないまま・・・。ピリピリとしたなか、式典が行われていました。
沖縄には、光と影が存在しています。
私の作品が、何かを考えるきっかけになれば、うれしく思います。
ケースケ・ウッティー
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